月の世界からやってきた ひとりぼっちのうさぎさん。 ちいさく丸くなって眠る日々。 淋しいの一言さえ言えません。 新月の夜 周りのあたたかい家族を見ては 羨んでばかり。 「パパ、ママ。おねえちゃん…」 悲しい夜は 遠く離れた家族を想って 三日月の孤独に涙を流します。 たくさん頑張らなきゃ。 みんなが「がんばれ!」って 言ってくれたんだから。 「行ってらっしゃい!」って 見送ってくれたんだから。 弱音を吐いてる姿なんて 絶対に見せられない。 そうしているうちに うさぎさんはみるみるやせ細っていきました。 眠れなくなって 不安で涙が止まりません。 それでもうさぎさんは 頑張る事をやめられませんでした。 「もっと。頑張らなきゃ。」 心配したお母さんうさぎが 訪ねてきて言いました。 「休む事も強さだよ。」 あったかいミルクにハチミツをいれて ずっと傍にいて話を聞いてくれました。 その夜うさぎさんはぐっすり眠れました。 悲しい時は泣く事も必要。 苦しい時は休む事も必要。 満月の夜に うさぎさんは月に帰ろうと決めました。 お母さんうさぎの言葉が 胸にポッとあかりを灯しました。 「休む事も強さかぁ。」 そう呟いてみると なんだか心が軽くなったような 気がしました。 時は過ぎて十五夜になりました。 元気になったうさぎさんは 家族で餅つきをしています。 その顔には笑顔が満ち溢れていました。 おしまい。
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