﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌ 黒という色に 心を預けてきた。 静寂をまとい 影に溶けるその深さが ぼくの居場所だった。 痛みも迷いも 黒が包み隠してくれる気がして。 まだ幼いぼくに母が言った。 二十歳を迎えた日に 七色の贈り物を受け取る者は 幸せになるのだと。 七つの色が災いを祓い 七つの福を呼ぶ。 古い祈りのかたち。 七色。 それは黒の対極にある眩しさ。 けれど もしその光がぼくの中にも差し込むなら 黒は闇ではなく 始まりの色になるのかもしれない。 二十歳のぼくが どんな色で笑うのか。 その答えを七色の風にたくして 今はただ静かに待っている。 ﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌
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