﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌ きっと何でも持っている。 ぼく以外の人たち。 容姿端麗、文武両道。 周りを見渡しては ぼくの中に小さな棘が生まれる。 息をするように正解を選び 何も失わずに進んでいく。 まるで最初から すべて与えられているみたいだ。 誰が言い出したのか 「天は二物を与えず」。 目の前には 二物も三物も持つ人たちが 確かに存在している。 それなら この言葉は誰のために あるのだろう。 ぼくには これといって誇れるものがない。 人より少し不器用で 光るものが見つからないまま 今日も同じ場所に立っている。 それなのに欲しいものだけは 山ほどある。 見た目も才能も自信も強さも。 気づけば ないものばかりを数えている。 でも すべてを手に入れたとしても きっと今度は 別の何かを欲しがるんだろう。 満たされることなんて 最初から存在しないのかも しれない。 本当はわかっている。 欲しいのは 誰かに自分を肯定してもらえる 理由なんだと。 それでもやっぱり 羨んで比べて悩んで 少しずつ歩いていく。 "ないものねだり"を抱えたまま。 もしも次の人生があるなら 少しだけでも誇れる自分で いられますように。 ﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌
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