朗読台本「ひまわり」

登場人物：私 形式：一人語り／朗読用台本 「光」「影」用意しました。 ※女性向け、頑張ってみました！ （いつもBLで頭がいっぱいな訳じゃない） ------------------------------------- 「ひまわり:光」 私の心は、 彼に触れるたびにやわらいでいく。 笑う横顔を見ているだけで、 不思議と世界が優しく見える。 触れた手のぬくもりは、 離れてもまだ残っていて、 その余韻が、私を甘く縛る。 彼はひまわりのように、 ただそこに咲いている。 私の方を向いてくれるその瞬間だけで、 どんな不安も溶けていく。 言葉はいらない。 心が同じ方向を見ていると知るだけで、 私は幸福に満たされるのだから。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「ひまわり:影」 私の視線の先には、 いつだって彼がいる。 眩しくて、あたたかくて、 そのまっすぐさに、 私は立ちすくんでしまう。 同じ想いを抱いていると知っていても、 言葉に変える勇気はまだ持てなくて、 胸の奥でそっと揺らしている。 彼が笑うたび、 胸の奥がきゅっと締めつけられる。 触れたいと願う気持ちと、 この距離を壊したくない想いが、 静かにせめぎ合っている。 それでも… 彼の光に包まれていることが、 今はただ、嬉しい。 その切なささえ、 優しい余韻のように、 心に溶けていく。 --------------------------------------