登場人物:おれ(後輩くん) 形式:一人語り/朗読用台本 好きな声優アーティストさまの 曲名をタイトルとして 違うシチュエーションで 作成しました。 ------------------------------------------------------------------ 硝子の向こうで 先輩が窓辺に腰かけていた。 ぼんやりとした雨の景色の中で その輪郭だけが やけに鮮やかに見えた。 おれは その視線の先に置かれた 小さなサボテンを見つめていた。 先輩が選んだそれは 言葉よりも正直に優しさを語っていた。 無口なままの時間が 雨音に溶けていく。 触れられない硝子があるからこそ おれはいつも手を伸ばせなかった。 けれど その棘のひとつひとつが まるで先輩の心みたいで。 触れれば痛いと知りながら それでも惹かれてしまう。 この雨が止んだら きっと何かが変わる。 先輩が手を伸ばすなら おれもその手を受け取ってしまうだろう。 それがどんな答えを呼ぶのかも知らないまま。 ----------------------------------------------------------- ※参考:先輩目線「レミニセンス」 https://coemee.com/topics/LuaJhIF409dBrevAUHw_1 ------------------------------------------------------------
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