蜂乃巣ゆん蜂乃巣ゆん2026-08-08 13:00

第8話「少女と、真実と。」

エリシア「……もう追っては来ないようですね。」 エリシア「少し休みましょう。この先もしばらく森が続きます。」 エリシア「……まだ、私と一緒に来るのですか。」 エリシア「そうですか。」 エリシア「では、ここからは少しだけお話しします。」 エリシア「あなたのお祖父様から託されたもの。それは、ただの古い遺物ではありません。」 エリシア「王印。」 エリシア「千年前、この世界から消えた国……ゲルマニアの王印です。」 エリシア「知らないのも当然です。今の人間は、その国の名すらほとんど知りません。」 エリシア「歴史から消された国ですから。」 エリシア「……滅びた、ではありません。」 エリシア「消されたのです。」 エリシア「千年前、人間と魔族は今より遥かに大きな戦争をしていました。」 エリシア「人間は魔族を悪と呼び、魔族は人間を敵と呼んだ。」 エリシア「そして、ゲルマニアはそのどちらにも与しなかった。」 エリシア「戦争を終わらせようとしたのです。」 エリシア「……ですが、それを望まない者たちがいた。」 エリシア「結果として国は消え、王印だけが残りました。」 エリシア「それを千年間、人から人へと託し続けた。」 エリシア「あなたのお祖父様も、その一人です。」 エリシア「そして今、その役目があなたへ渡った。」 エリシア「……なぜあなたなのか、ですか。」 エリシア「分かりません。」 エリシア「私も、あなたが選ばれた理由までは知りません。」 エリシア「ただ、あなたのお祖父様は選んだ。」 エリシア「だから私は、その選択を尊重します。」 エリシア「……私が何者なのか。」 エリシア「それも、気になりますか。」 エリシア「私はエリシア。」 エリシア「千年前、ゲルマニアにいた者です。」 エリシア「……聞き間違いではありません。」 エリシア「私は、千年前を知っています。」 エリシア「人間が何をしたのか。」 エリシア「魔族が何をしたのか。」 エリシア「そして……誰が、この戦争を終わらせようとしたのか。」 エリシア「ですが、私の言葉だけを信じないでください。」 エリシア「あなたのお祖父様も言ったはずです。」 エリシア「人を疑え。」 エリシア「でも……憎むな。」 エリシア「その言葉を最初に遺した方を、私は知っています。」 エリシア「レオニス。」 エリシア「千年前、私が唯一信頼した人間の王です。」 エリシア「そして。」 エリシア「あなたが持つ王印の……最後の主です。」 エリシア「ここから先へ進むのなら、覚悟してください。」 エリシア「あなたが教えられてきた歴史は。」 エリシア「すべてが真実とは限りません。」

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#シチュエーションボイス#ゆんの台本

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