蜂乃巣ゆん蜂乃巣ゆん2026-05-30 15:46

終わった恋の、その後で。

別れた時は、 何もかもが終わったように見えた。 自分の悪かったところばかり探しては、涙を流して。 街を歩けば、幸せそうな恋人たちが目に入って、 その度に、あなたを思い出した。 「もう大丈夫」なんて、きっと嘘だった。 それでも時間は過ぎていく。 少しずつ、少しずつ。 気付けば傷は薄れていて、 ちゃんと笑える日も増えていた。 自分らしく過ごせるようになってきた、そんな時。 ――新しい恋が、突然訪れた。 また同じ失敗をしたくなくて、 あの頃の私は、随分と消極的だったと思う。 踏み込むのが怖くて、 期待することにも、少し臆病になっていた。 それでも、あなたは。 沢山の手紙をくれて、 ふたりで色々な場所へ出かけて、 時には喧嘩もして。 気付けば―― そばに居るのが、当たり前になっていた。 私は、隣で俯く娘の頭をそっと撫でる。 「だからね、あなたが今苦しいって思ってると思うし、 その重さはわからないけども……大丈夫よ。 時が、少しずつ解決してくれるわ」 ふと視線を向ければ、 お風呂上がりの彼が、また缶ビールを片手にしていた。 思わず、小さく笑う。 「……またビール飲んでるー」 私の声に、娘もつられて吹き出した。

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#朗読#朗読劇#ゆんの台本

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