【登場人物】 美咲(みさき): 高校2年生。 普段は地味で目立たないタイプだが、 くじ引きで文化祭のダンスチーム・センター (メインダンサー)に選ばれてしまった。 以下台本↓ (更衣室のドアを閉める音。 静かな空間に、本人の溜息だけが響く) 「……はぁ。……よし、誰もいない。 ……ふぅ。……なんで、こうなっちゃったかなぁ……。」 (抱えていた派手な衣装を鏡の前で見つめる) 「衣装係の佐藤さん、 『美咲ちゃんはスタイルいいから絶対似合うよ!』 なんて言ってたけど……限度ってものがあるでしょ。 これ、ほとんど羽じゃない。 ……ほぼ、裸だよ、これ……。」 (恐る恐る、鏡に映る下着姿の自分と、 手に持った衣装を交互に見比べる。 顔が赤くなっていく) 「……。……無理。絶対無理。 これを着て、全校生徒の前で、 あんな激しいダンスを踊るなんて……。 心臓が止まる前に、恥ずかしさで爆発しちゃうよ。」 (衣装のビジューを指先でなぞる) 「……でも。みんな、私のために一生懸命、 放課後まで残ってこれ作ってくれたんだよね。 『美咲ならできるよ』って、 あんなに期待されちゃって……。 あー、もう! 私の断れない性格のバカ……!」 (鏡に向かって、少しだけキリッとした表情を 作ってみるが、すぐに照れて顔を伏せる) 「……よし。……やるしかないんだ。 一回着ちゃえば、もう後戻りはできない。 ……大丈夫、美咲。 あんたは今から、ブラジルの情熱的なダンサー。 ……そう、ダンサー。 ……ただの、なりきり、なんだから……。」 (意を決して、衣装を身に付けようと手をかける) 「……よし。……着るぞ。 ……あ、でも待って。 背中のホック、これ……一人で届くのかな……?」 (必死に背中に手を伸ばしながら) 「……っ、ん……! ……届かない……! 誰か……っ、いや、誰も来ないで!! 恥ずかしすぎるから!!」
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