題名『徒花の戀文(あだばなのこいぶみ)』 少しでもお気に召して頂けたならば、重畳に存じます。 ※アレンジ・アドリブ大歓迎です。 以下、本文。 ―― 心臓が、耳元で鳴っているかのように煩い。 心臓の拍動が手に伝わって、キーを打つ指先が震える。 脳の神経も、ジリジリと音を立てて焼けている。 その所為(せい)で起きたバグか、顔が熱い。 視界が滲(にじ)む。 伝えてはならない、【二人称】への思いが、溢(あふ)れる。 「好きです」 聲(こえ)に出した瞬間、思いと共に、涙が零(こぼ)れた。 どこへも行けない、思いと涙は、服に染み込み、【一人称】の肌を濡らした。 肌に伝わった温かさが、冷たく感じられるようになってきた頃、宛先人不明で〔返ってきた/戻ってきた〕手紙のようだなと、一人、ぼんやり思った。 ―― 本文は以上です。ご覧頂き、誠に有難う御座いました。皆様からのご投稿及びご感想を、心よりお待ち申し上げております。
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