【登場人物】 アルデラン: 牡牛座(タウラス)の守護戦士。 十二宮の第二宮を守護し、圧倒的な剛力を誇るが、 その心は大地のように深く、慈愛に満ちている。 以下台本↓ 「……終わったか。 今宵の星は、いつになく赤く燃えているな。 ……まるで、我が斧が吸い上げた返り血が、 天に昇ったかのようだ」 (衣擦れの音。膝をつき、地面の花にそっと触れる) 「……驚いたな。 これほどの激戦だったというのに、 貴様は一辺の萎れ(しおれ)も見せず、 そこに咲いているのか。 ……名もなき、小さき命よ。 私の足音に震えることもなく、ただ風に揺れている」 (少し自嘲気味に鼻で笑う) 「……フッ。守護戦士、か。 聞こえは良いが、その実(じつ)は、 天の理(ことわり)に背く者を粉砕するだけの、 血塗られた盾に過ぎぬ。 この角で貫き、この斧で断つ。 我が歩む道には、常に悲鳴と鉄の臭いが付きまとう」 (立ち上がり、夜空を見上げる) 「だが……。 我が守護星、牡牛座(タウラス)は私に問う。 力は何のためにあるのか、と。 ……強き角は、弱き者を突き刺すためではなく、 降り注ぐ災厄を跳ね返すために。 この剛腕は、命を奪うためではなく、 新たな芽吹きを抱く(いだく)ためにある」 (斧を力強く握り直す音) 「……行こう。夜明けは近い。 この花園を、明日の陽光が照らすその時まで。 私はこの金牛宮の門前に立ち、 あらゆる不浄を退けてみせよう」 (一歩、力強く踏み出す鎧の音) 「……安心するがいい。 我が命ある限り、 貴様らの一片の花弁(はなびら)さえ、 誰にも踏ませはしない」 (風が強く吹き抜け、マントが翻る音で終幕)
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