nanaで書いた台本第四弾↓ ============================================== 「じゃあ、行ってくるよ。」 僕は、遺影に挨拶して、仕事へ向かった。 桜舞い散る4月、君は白血病で静かに息を引き取った。 享年18歳。 あまりに早すぎる死だった。 安らかに眠る君の顔はとても穏やかで、 いまにも起きそうな気がしたけれど、現実は残酷で、火葬場から出てきた君は骨に姿を変えていた。 変わり果てた君を見ても、君を失った実感がないまま。 だけど、僕の心には、ぽっかりと穴が空いていた。 葬式の日の夜、外を眺めると、月夜に照らされて桜が綺麗に咲き誇っていた。 不意に思い出す、君と過ごした楽しい日々。 君の笑顔が脳裏をよぎり、たまらずその場に泣き崩れた。 「神様、どうして人は死ぬんですか? どうして彼女は死ななくちゃいけなかったんですか…!」 慟哭(どうこく)する僕の問いに誰も答えてはくれない。 ただ月の光だけが、深淵に堕ちた僕の心を慰めるように優しく照らしてくれていた。
最初の回答者になってみませんか?