お題詳細

掛け合い朗読台本「決意の朝に―同じ光を浴びて―」

登場人物:ぼく(先輩)/おれ(後輩くん) 形式:掛け合い/朗読用台本 好きなアーティストさまの 曲名をタイトルとして 違うシチュエーションで 作成しました。 --------------------------------------------------------------------- (先輩) 夜がゆっくりと明けていく。 カーテンの隙間から差し込む光が ぼくの部屋をやさしく照らしていた。 (後輩くん) 薄いまぶたの裏で 光がゆっくり形を変える。 冷えた空気の中 目を開ける前に息を吸い込む。 新しい朝の匂いが 静かに胸に広がっていく。 (先輩) いつもより少し早く目が覚めたのは きっと君の夢を見たからだ。 (後輩くん) 夢の中で見た背中が どこか遠くに霞んでいく。 あの日と同じように 手を伸ばしても光に溶けていった。 (先輩) ヘタクソな夢だった。 会えたはずなのに声が出なくて。 手を伸ばしても届かなくて。 それでもぼくは あのときと同じように 強がって笑ってた。 (後輩くん) まぶしい朝の中で天井を見つめる。 まだ少し夢の続きを引きずっている。 会えないままの言葉たちが 心の中で静かにざわめいていた。 (先輩) 思い出すたび胸の奥が痛い。 でも痛みの向こうに あたたかいものが確かにある。 (後輩くん) 胸の奥がじんわり熱い。 あの日の言葉がまだ消えなくて それでも不思議と怖くはない。 遠く離れても どこかで同じ朝を見ている気がする。 (先輩) 離れているのに ちゃんと繋がってる。 そう信じられる朝が こんなにも強いなんて。 (後輩くん) 光の中で息を吐く。 何も言葉にしなくても 届くものがあると思える。 静かな朝の中に 確かな鼓動があった。 (先輩) ぼくは今日も 君に恥じないように生きよう。 君が笑っていられるように ぼくも笑えるように。 (後輩くん) 先輩が歩く道の先を見失わないように。 自分の足で立てるように。 今日もただまっすぐに。 まだ見ぬ一歩を踏み出すために。 (先輩) 決意の朝に ぼくはまた 君の名前を心の中で繰り返した。 (後輩くん) 決意の朝に おれは静かに目を閉じた。 過ぎた季節の向こうで まだ続いていく空を思いながら。 -------------------------------------------------------------------- ※参考:先輩目線「決意の朝に」 https://coemee.com/topics/rdhcyXgqJNqiCxZcnH2ms ※参考:後輩くん目線 「決意の朝に―another―」 https://coemee.com/topics/HQisb-RaNEpStdfDhkWUR --------------------------------------------------------------------

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#朗読#先輩#後輩くん#掛け合い

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