映画で”心が震えた”日

いい大人なのに、って思う。涙もろいとか、感情移入しすぎだとか、笑われることもあるけど――そんなの、別にいい。 ちゃんと響いたんだ。 心の奥の、言葉にならないところまで。 誰かの一言に、描かれた景色に、流れ出す音楽に、呼吸を奪われるような瞬間があって。 ただの映画、って思われても……あれは、自分にとってはひとつの“生き方”を見せてくれるものだった。 迷って、傷ついて、それでも進もうとする姿に、どれだけ救われたか。 こういう時、自分ならどうするんだろう。 あの人みたいに選べるだろうか。そんな風に問いかけたくなるほど、まっすぐで、眩しくて――痛かった。 強くなりたいって思った。人のせいにしないで、逃げないで、ちゃんと立ち向かえるような。 うまくいかない日もある。 情けなくて、消えたくなる日もある。 でも、何があっても時間は止まらない。 泣いてても、空は明るくなるし、 誰かが代わりに進んでくれるわけじゃない。 だからこそ、忘れられないんだ。 あの言葉も、あの表情も、あの時流れた曲も――全部。 すごいな。ただの物語なのに、こんなにも、心を動かしてくれる。 …また、観たくなってきた。