黒須木ヤト黒須木ヤト2026-04-13 07:22

【朗読】花より君と

《作者より》 来年の春には、新芽も恋も花開いてるといいねって台本です。 《ルール》 思い思いの解釈で、自由にお楽しみください。 一人称や言い回しの変更もOKです。 《お知らせ》 黒須木ヤトのXでは他にも多数の無料作品を公開・発信しています。 宜しければお気軽にフォローのほど宜しくお願いします。 ***《ここから台本》*** 夜の公園は、昼間とはまるで別の場所みたいだ。 賑やかさの名残だけが、遠くに置き去りにされている。 私は、ひとりで歩いていた。 桜はもう盛りを過ぎて、枝には緑が混じり始めている。 それでも足を運んだのは、人混みを避けたいのと 静けさの中で、終わりを見届けたかったからだと思う。 「……やっぱり、こっちの方がいいな」 誰に言うでもなく、そう呟いた時、視線の先に人影があった。 こんな時間に誰かいるとは思わなかった。 けれど、それが君だと気づいた瞬間、胸が熱くなった。 君もこちらに気づいて、少し驚いたように目を瞬く。 「こんな時間に、珍しいね」 そう言うと、君は少しだけ笑った。 その笑顔だけで距離が縮まったように思えてしまうから不思議だ。 「もう、終わりだね」 「……確かに、花は終わってしまったけど、でも、ほら。 新しい葉っぱが出てきてるし。 終わったようで、ちゃんと続いてるんじゃないかな」 自分で言ってて恥ずかしくなる。 けれど君は、そんな私を否定する代わりに、静かに微笑んだ。 そうだ、終わりじゃない。 ここから始まるものもある。 「もしよかったら、さ。 来年も……こういう時間に来ない?」 言葉は拙く。 けれど今この瞬間を、ただの偶然で終わらせたくなかった。 沈黙が、ほんの一瞬だけ流れる。 その後に、君は 「……うん」 そう、静かに頷いた。 桜の花はもうほとんど残っていない。 けれどその代わりに、確かに芽吹いたものがあった。 それはまだ、小さくて頼りないけれど。 来年には、きっともう少し形になっている。 そんな予感だけが、やけに鮮明だった。 ***《ここまで台本》***

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#朗読#お花見

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