「夢の中」 私は不思議な夢を見ていた、その夢の中では私は小さな花だった、辺り一面は草木ひとつ無い荒野の中 一体どこから栄養を貰ってそこに花は咲き誇っているのかは分からないが、だがその花は確かに私自身であるという認識だけはあった ある時は焼けるような猛暑の日 ある時は全てを薙ぎ払うような暴風雨の日 ある時はか弱い草木など押し潰さんばかりの大雪が降りしきる日 様々な場面の夢を見続けていたが、私は花として、そこに咲き続けていた そんな夢にある時変化があった 花の私の傍に、ある時見知らぬ人物が居た その人物は花の私の傍に腰を掛けて、花の私を大事そうに見つめ微笑んでいる その人物が夢に出る様になると、今まで猛暑や大雨だった日の場面ではその人物が傘を挿して陽光や雨水から私を守ってくれ 大雪や暴風の日には、体で花を覆い守ってくれた その人物と花の私は、言葉は交わせないが、友情を育んでいた そんなある時、変化があった その人物がまた花の私の前に現れる、その手にはスコップと綺麗な植木鉢がある その人物は丁寧に私の周りの土をスコップで掘り返し、植木鉢の中に慎重に私を移し 植木鉢に入った私を両手に抱き抱え、優しく微笑み 「さあ……行こう?」 そう言い、その人物と私は、何も無い荒野の中を共に歩む事になった その夢以来、私は「花の夢」を見なくはなった、子供の頃から連続ドラマの様に続いていた夢、その肝心な最終回がなんとも先の展開が分からない終わり方 気にはなるがそれ以来夢は打ち切りとなり、何時しか私もそんな「夢」の事もすっかり忘れ果てていた そして私にはパートナーが出来て、私は結婚をした 幸せな夫婦のひとときを過ごした そんな幸せな結婚生活を送って居たある日だった パートナー「……不思議な夢の話をして良い?」 私「不思議な夢?」 パートナー「うん、夢の中で……自分は、ひとりぼっちだった……それで……何かを探し続けて旅をしてるんだ」 私「それで?」 パートナー「雨の日、暑い日、大雪や風の日もあった……けど、自分は何かをずっと探し続けてるんだ…… それから、ようやくソレは見つかったんだ、自分は……その傍にずっと居て……雨風からソレを守り続けて…… そしてある時、決意するんだ……それを……ここでは無い別の場所へ連れていき……【さあ、行こう 】って言ってあげる……最後まで守りぬこうって……なんだと思う?」 私は、パートナーの話を聞いていて、思わず息を飲んだ パートナー「……なんとソレは……〝 花 〟だったんだよね、ははは……なんか壮大な話だと思った? 自分はそんな花とか詳しくもないのに……なんで花なんだろう?って……不思議だよね」 笑って見せるパートナーに、私も微笑み言う 私「……なら、私も不思議な夢の話をしようか」 パートナー「おっ、どんな?」 私「……私は、ある何も無い荒野で身動きも取れない、話せもしない、その場にずっと居続けたひとりぼっちの ……ひとりぼっちの〝 花 〟だったんだ」 ーーーーーー 1人用でも読める様な、半声劇半朗読台本です 相変わらず低クオリティで、粗雑な内容ですが……暇つぶし程度に利用して下されば
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