【朗読】サンタクロースをやめた日

⚠️コエミーイベント参加時の注意⚠️ 音声投稿時、アナタ自身もタグに『クリスマス』を入れないと参加資格が付与されないみたいです！ご注意を！ （※クリスマスのお題を読むだけでは紐付けがされない模様） 不安な人は、公式バナーの『こえ一覧』から自分の投稿作品が入っているかを検索してみよう！ 《台本の概要》 大人になると分からなくなることってあるよね。 《ルール》 好きに読んでください。一人称や言い回しの変更もOKです。 《お知らせ》 クリスマスまでに間に合えば、本気ボイスドラマを2本公開します（YouTube）。 毎年数本作ってますので、ご興味などございましたら黒須木ヤトのXをフォローお願いいたします！ ＊＊＊《ここから台本》＊＊＊ 【サンタクロースをやめた日】 子供の頃、サンタクロースは確かにいた。
少なくとも、私の部屋には来ていた。 朝、目を覚まして
枕元の箱を見つける瞬間の、あの魔法。
あれは嘘じゃなかった。 いつから信じなくなったのかは、はっきりしない。
少しずつだ。
約束が守られなかったり
期待が外れたり
大人の事情を知ってしまったり。 そうやって、信じるものを一つずつ片付けてきた。 今年の街は、やけに騒がしい。
プレゼントを選ぶ人、誰かのために並ぶ人。
顔は見えないのに、理由だけは伝わってくる。 サンタは、魔法じゃなかったのかもしれない。
誰かのために、少し無理をする役割。
それを引き受ける人の名前だったのかもしれない。 私は、数年前にサンタをやめた。
でも、今でも街角の子供たちを見ると
私の中に、まだ少しの魔法が残っているのを感じる。 大人になるって何だろう？
それを考えているうちは、まだ子供なのかな。
…ちょうどいいじゃないか。 夜が終わる前に
今日は少しだけ、信じてみることにしよう。 fin ＊＊＊《ここまで台本》＊＊＊