―――――↓台本↓――――― …おい。こんな山奥で何をしているんだ。 道に迷ったのか。…まったく、夜の山に入るとは命知らずだな。 安心しろ。襲ったりはしない。 ほら、こっちだ。里へ続く道まで案内してやる。 …歩きながら少し話をしてやろう。 この山にはな、昔――鬼がいた。 夜になると山道(やまみち)をうろついて、迷い込んだ人間を見つけては喰らう…そんな恐ろしい鬼だった。 だから日が落ちた後、この山に入る人間は誰もいなかった。 里の連中は皆、この山を恐れていたんだ。 …だが、ある日。その鬼は一人の人間と出会った。 普通なら…そこで終わりだったろうな。 だが、その人間は震えながらも…鬼に言った。 “あなたも、きっと寂しいんでしょう”ってな。 …変な奴だろう?喰われるかもしれない相手に、そんな言葉をかけるなんて。 …そんなことを言われたのは、その鬼も初めてだったろうな。 その時からだ。鬼は、人を喰うのをやめた。 まぁ…里の連中は信じちゃくれないがな。 …ほら、見えてきた。あれが里の灯りだ。 ここから先は、お前一人で帰れるだろう。 俺はこれ以上、人里には近づけないからな。 …ああ、それから。 安心しろ。俺は人を喰わない鬼だ。 ―――――↑台本↑――――― 最近、妖系のお題を作ってなかったのでまた改めて作ってみました! 今回のテーマは『鬼』。 若干ホラーテイストでありつつも、最後の一言のインパクトを強める構成を拘ってみました。 結構拘って作ったので、細かい言い回し等のアレンジ程度ならOKです!
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