エリシア「……分かりました。」 エリシア「それが、あなたの選択なのですね。」 教会騎士「賢明だ。」 教会騎士「行くぞ。」 少女「待って……。」 少女「お願い。」 少女「お母さんのところに帰りたいの。」 教会騎士「歩け。」 少女「痛い……。」 エリシア「……。」 少女「お兄ちゃん……。」 少女「……助けて。」 教会騎士「連れて行け。」 少女「嫌……。」 少女「お母さん……。」 少女「お母さん!」 エリシア「……行きましょう。」 エリシア「追えば、まだ間に合う。」 エリシア「……。」 エリシア「いえ。」 エリシア「すみません。」 エリシア「あなたの選択に、私が口を挟むべきではありませんでした。」 エリシア「王印を守り、目的地へ届ける。」 エリシア「それが、あなたがお祖父様から託された役目です。」 エリシア「教会と敵対すれば、その役目さえ果たせなくなるかもしれない。」 エリシア「だから、間違ってはいません。」 エリシア「……それでも気になりますか。」 エリシア「なら、覚えておいてください。」 エリシア「あの子の顔を。」 エリシア「正しい選択だったのかどうかを、今決める必要はありません。」 エリシア「いつか、あなた自身が決めればいい。」 教会騎士「待て。」 教会騎士「そこの二人。」 教会騎士「念のため、身元を確認する。」 エリシア「……。」 教会騎士「女。外套を取れ。」 エリシア「お断りします。」 教会騎士「ならば荷物を改める。」 エリシア「それも、お断りします。」 教会騎士「何か隠しているな。」 エリシア「アーク。」 エリシア「王印を。」 エリシア「絶対に見せてはいけません。」 教会騎士「……王印?」 エリシア「……。」 教会騎士「今、王印と言ったな。」 エリシア「走ってください。」 教会騎士「待て!」 教会騎士「二人を捕らえろ!」 エリシア「……皮肉ですね。」 エリシア「助けても。」 エリシア「助けなくても。」 エリシア「どうやら私たちは、教会から逃げる運命のようです。」
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