☆「フハハ、もう遅い。計画は既に実行段階へ移った」 ◯「なんだと……! お前、自分が何をしようとしてるのかわかってるのか!?」 ☆「当然だとも」 ◯「どれだけの命が犠牲になると思ってる!」 ☆「……はぁ。犠牲、犠牲と騒がしい」 「実に“英雄”らしい台詞だな。反吐が出る」 ◯「何……?」 ☆「ならば問おう。“英雄”様。 人は生きるために、どれほどの命を喰らってきた? 家畜を、魚を、森を。 都合よく奪い続けてきたのは誰だ?」 ◯「論点をすり替えるな!」 ☆「同じ“犠牲”の話だよ」 「君は人間を守りたい。 私は人間を不要だと判断した。 そこに本質的な違いなどない」 「君もまた、命に優先順位を付けている」 ◯「……っ」 ☆「他の命を踏み台にしてでも、 人間を守りたいのだろう?」 「ならば私を否定できる道理はない」 ◯「……そうだ」 ☆「ほう?」 ◯「否定できないのかもしれない。 俺だって、綺麗事だけで生きてるわけじゃない」 「何かを守るために、 何かを見捨ててきた」 「きっと、お前の言う通りなんだと思う」 ☆「ならば——」 ◯「でも!」 「それでも俺は、 目の前で泣いてる奴を見捨てたくない!」 「正しいから守るんじゃない! 守りたいって思っちまったんだよ!」 「だから——お前を止める!!」 ☆「……クク」 「やはり嫌いだよ。“英雄”という生き物は」 「理屈を超えて立ち上がる」 「だからこそ、厄介だ」 ◯「いくぞぉぉぉぉぉ!!」
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