《台本の概要》 人間味とは、ふとした時に現れるものですね。 余談ですがタイトルの『甘味』は「あまみ」と読みます。かんみ、ではありません。 《ルール》 好きに読んでください。 一人称や言い回しの変更もOKです。 《お知らせ》 黒須木ヤトのXでは他にも多数の無料作品を公開・発信しています。 宜しければお気軽にフォローのほど宜しくお願いします。 ***《ここから台本》*** 「君にはもう少し人間味が欲しい」 そう主人に言われたのは、ついこの間だ 続けて もう少し君と仲良くなりたいものだね、と 執事における人間味とは何だろうか 仲良く、と言われても その意味くらいは分かっている そういえば以前 笑顔がないと言われたことがあった 執事たるもの 感情は抑えるものだと 思っていたのだが まずは笑顔、だろうか そう思って主人に内緒で カップに映る自分を見つめながら 笑顔の練習をしていた そのせいだ 今日は砂糖を 一つ、多く入れてしまった カップを差し出す手に ほんの少しの震えを感じる 怒られるだろうか 信頼を失うだろうか それとも 何事もなかったように 飲み干されるだろうか 「……今日は、甘いな」 その一言で 胸の奥がすっと冷えるのを感じた けれど主人は笑って たまにはこういうのもいい、と 気が付けば 私は執事である前に 一人の“間違える人間”として そこに立っていた 分量も、所作も、距離も 間違えないことが 正解だと思っていたが たった一つの角砂糖が 私とあなたの間の距離を ほんの少しだけ溶かしてくれた 多分、あの時 私はちゃんと 笑っていたと思う fin ***《ここまで台本》***
最初の回答者になってみませんか?