アレンジ、改変、アドリブなどお好きにどうぞ。 楽しく演じる全ての人を応援しています。 黒須木ヤトのXでは他にも多数の無料作品を公開・発信しています。 宜しければお気軽にフォローいただけましたらお迎えにあがります。 余談ですがこちらは別作品【一輪だけのお花屋さん】のアナザーverになります。 いつもならどちらかのシチュエーションに絞るのですが…今回絞りきれず2パターン作ってみました。 ***** 【一輪挿し】 リビングにはいつも一輪の花が飾られている。 君が花好きであることは知っていたけれど ある時ふと思ったんだ。 どうして花束ではなく一輪挿しなんだろう、と。 何の変哲もない、たった一輪の花。 それでも私は、寂しいと思ったことは一度もなかった。 君は言う。 「数じゃなくてね、 この花が咲いていた時間すべてを 大切にしたいんだ」と。 花は毎日ほんの少しずつ違う表情を見せて その日限りの言葉をそっと手渡してくれるようで その凛とした佇まいは 自分が一番美しいことを知っているかのようだった。 窓からの風を受けるたび 花びらはやさしく震えて その揺れが不思議と私の胸の奥 言葉にならない感情にそっと触れてくる。 そんな私を見て、君は微笑む。 「一輪だけでいいんだ。 あなたの心に咲けば、それで十分。」 fin. *****
最初の回答者になってみませんか?