サンタクロースの沽券

アドリブ、改変、性別問わずご自由に！ 【以下、台本】 私はサンタクロース。 ご存知の通り、クリスマスに子供達へプレゼントを届ける。それが私の仕事。 さて、この仕事を続けていますと、時々遭遇するんですよ。 家に入ってきた私の姿を一目見てみようだとか、あるいは捕まえてしまおうと企む子どもたちに。 なに、可愛らしいものですよ。 夜中まで起きていようと頑張る姿も、子供なりに知恵を働かせて、罠のようなものを作る姿も。 虫取り網を握りしめて眠る姿には、つい声を出して笑ってしまいそうになります。 ホッホッホ。 しかし…この家は、何かおかしい。 子供部屋の前には、動体検知センサーが7台。 床には感圧センサーが仕込まれ、ドアと窓は近接センサーで開閉を検知している。 それらの繋がる先には、警報機能付きの工業用パトライトと、すべての扉を即座に施錠するためのアクチュエーターだ。 困ったことに… この家の子供は、『ベスト オブ いい子』に認定された。今年、世界中で最もいい子だったのだ。 となれば私も、プレゼントを置かずに引き返すわけにはいかない。サンタクロースの沽券に関わる！ だが、これは何だ。 なんかもう、悪意だ。 イタズラとかいうレベルではない。 今年1年分の悪意をクリスマスに詰め込んだのか！？ これは戦いだ…この子と私の、戦い！ ホッホッ…良いだろう、受けて立とう。 私はサンタクロース。 子供たちに、プレゼントを届ける。 そう…君にも、必ず…！！！！