登場人物 来栖(くるす)(女)【解明師】 きー君(男)【収集屋】 僕(ぼく)(男・女)【雑用係】 牧瀬 紗良(まきせ さら)(女)【依頼人】 前回の続きからとなります、ニュアンス、読み方の変更などなど、自由にして頂いたら… フリー台本みたいな物なのでなんなりと…ご自由にお使いくださいまし ーーーー 僕『滝沢総司が自殺に踏み込んだ理由が解る証拠物をきー君が持って帰ってくる そんな話から、まるでタイミングを示し合わせた様にきー君は事務所に戻って来て、机の上に持ち帰ってきた物を置く』 来栖「ご苦労だったなきー君、いやはや良いタイミングだった、今から話す内容に君に頼んでいた物が必要になるのだからね」 牧瀬「……必要な物って……これは……」 僕『机に広げられた茶色の包装紙に巻かれた物を眺めて首を傾げる牧瀬さん、来栖さんはそんな包装紙に巻かれた物を明け開きながら言う』 来栖「……滝沢総司の作品が何故大勢の観衆から評価を受けるのか…… それは……元使用人である君なら答えられるな……?」 牧瀬「え?あ……えっと…… 滝沢様は……【躍動感】の表現……いえ、【動き】の表現と言えば良いでしょうか……? それに長けていたお方でした…… ……様々な作品に於いて……風景や情景を…… 【静止画】として……ではなく……、【動いている映像をそのまま動きまでを作品として表現していた】……それが……評価されていた……」 僕『……手広く様々な創作に手を出すと言うのは、手先が器用な人なら可能であろうが 滝沢総司が何故に人間国宝に認定される程の創作家になり得たか、それは牧瀬さんの回答の通りであるが 滝沢総司の作品は全て【静止画】【写実的】と言うものではなく 【動画的】……動いているその……【動き】をそっくりそのまま……【作品に落とし込む】と言う、特殊な技法……それが高く評価をされていた 動きのある【躍動感】のある作品を表現、と言うのは……なにも珍しい技法では無いとは思う 探せば……世界中にその様な表現をしてるアーティストと言うのは山ほど居る…… だけど……滝沢総司だけは……それが違っていた ……どの様な作品にも……滝沢総司の作品には……【動き】がある、まるで意味が分からないとは思うが…… 【躍動感】という抽象的な表現では無い、正しく【動き】その物だった ……絵画で言えばわかりやすいと思う、躍動感……絵の中の人物や風景がまるで【動いているような表現】と言うのは、良くある事だが 滝沢総司にそれを描かせると……絵画の中に【動き】が【有る】のだ……、【動いている様な躍動感】と言うものではなく……ハッキリ【動いている】としか言いようの無い……緻密な表現 ……何を言っているのか、意味が分からないとは思う、だけど……これは滝沢総司の作品を目にした人間は、誰しもが納得をする事であろう 滝沢総司の真骨頂とは……どの様な作品……それは文章、絵画、作曲、花火……全てにおいて【動き】をリアルかつ芸術的に表現する……類い稀なる観察力と表現力が世間から評価をされているのであった』 きー君「……まあ……んな滝沢総司の作品…… それの【作品集】と……手に入る限りの……【古い作品】と……割と近代に発表された【新しい作品】ってのを集めてきたけど…… こんなもんなんの役に立つんだ……?」 来栖「まあ……こればかりは、実際に作品の【実物】を目にしてみないと 少々説明が伝わりにくいからね……、ネットで調べて出てきた画像を見るより、実物があった方が良いと言うことだ」 僕『包装紙が全て開けられ、そこに現れたのは 滝沢総司の作品の数々が纏められた分厚い作品集の書籍 それから……額縁に収められた……2つの油絵だった…… それらを見て、牧瀬さんは』 牧瀬「……っ……!コレって……今は入手困難と言われている……作品集の初版……! それに……この二つの絵は……紛れもない……滝沢様が描かれた……昭和時代の作品と……平成後期の作品……それの【真作(しんさく)】……!? ちょ……え……コレって……!このテーブルに広げられた物だけで……数百万……いや……数千万以上は間違いない物ばかり…… ど、どうやってこんな物……1時間そこらで集めてこられたんですか……!?」 僕『……牧瀬さんが動揺と驚きを隠しえない表情で言う 滝沢総司の作品集の初版……それはプレミアが着いて今では安価で買えぬ価値が付いているもの ……滝沢総司の真作(しんさく)……つまりは、間違いなく滝沢総司本人が、その手で描いた紛れもなく本物、複製品……贋作(がんさく)ではない本物 その……昭和時代……滝沢が創作家として名を上げる前の貴重な作品、名を上げてから作品に希少価値が高く着き始めた平成後期の作品…… 名だたる美術館やコレクター達が喉から手が出る程……高い金を積んで欲しがる様な絵画作品2点、入手困難でプレミア価格の着いた作品集……』 きー君「……まあ、ちょっと昔の【ツテ】を当たって寄せ集めて来ただけだ」 僕『そんな風に簡単に言ってのけた ……まるで近所に買い物に行ってきた位な感覚で ……彼の言う【昔のツテ】と言うのは……一体どんな物なのか……? しかし……これが、きー君が【収集屋】と言う名の本領であった…… 彼にかかれば……【収集】と言う概念、文字通り持ち帰れる物であれば……物品、情報……果てや人物に至るまで…… どんな物でも【収集】を果たす……それが……彼だった』 ーー続くーー
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