父:はい、これ 母:え? なにこれ……苺柄? 父:……たまたま、それしかなかった 母:ほんとに? 父:あ、ちょっと待って! 母:なに? さっきから変だよ 父:……開けていいよ 母:……え……? 父:俺、こういうの苦手でさ でも、ちゃんと伝えたくて もし、良ければ ……俺と、結婚してください 母:……うん……でもさ 父:なに 母:苺柄は、ちょっとダサい 父:……うるせぇ 0:(現在・リビング) 母:……その話、何回もしたわよね たかし:うん 母:苺柄の紙袋で プロポーズされた話 たかし:覚えてる 母:絶対もっと、いいやり方あったのにって たかし:言ってたね 母:……でも ちゃんと、伝わったのよ たかし:……うん 母:準備、できたの? たかし:うん 母:見せて 母:……やっぱり苺 たかし:うん 母:どうして、そこまで たかし:真似じゃないよ 母さんが、大事にしてるから 母:…… たかし:その話するとき 母さん、毎回同じ顔するんだ ちょっと呆れてて でも、少し嬉しそうで だから…… これにしようって思った 母:……そう いってらっしゃい たかし:いってきます 0:(外・プロポーズ前) ゆみ:ねぇ、今日なんか変じゃない? たかし:……そう? ゆみ:なんか、ソワソワしてる たかし:…………はい、これ ゆみ:え? なにこれ ……苺? たかし:あ、ちょっと待って! ゆみ:え? たかし:……開けていいよ ゆみ:……え……? たかし:俺、こういうの苦手でさ でも、ちゃんと伝えたくて もし、良ければ ……俺と、結婚してください ゆみ:……うん……でもさ たかし:なに ゆみ:苺柄は、ちょっとダサい たかし:……知ってる 0:(現在・リビング/一人) 母:……残してたのよ 捨てられなかった こんなの いくらでもあるのにね ……きっと今頃 ……あの時と、同じ顔 してるんでしょうね
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