﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌ ぼくは嘘つきだ。 物語を書く人間としては たぶん正しい。 でもSNSで生きていくには 致命的だった。 誰かの夜に 少しでも入り込めるような言葉を並べて 感情の隙間に滑り込むような文章を投稿する。 本当はそんなに強くないのに。 本当はそんなに優しくないのに。 自分の中にある “それっぽい言葉”を 引っ張り出してきてしまう。 本音じゃないのに。 経験してもいないのに。 だって 期待されている気がしたから。 文章を書く人間は 言葉を知っているはずだって。 誰かを救えるはずだって。 そんな役を 勝手に演じ続けていた。 現実の自分を物語みたいに 加工していたんだ。 弱さを伏線にして。 迷いを演出にして。 未熟さを成長途中という設定にして。 そうやって “今のぼく”を どこにも存在しない 登場人物にしていた。 SNSの中で生きていたのは ぼくが書いた ぼくじゃない誰かだった。 だから たぶんこれは失敗だ。 物語の外でまで 嘘をつき続けてしまった ある嘘つきライターの 大きな失敗。 ﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌
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