家に帰って、 いつものように通話を繋ぐ。 『お疲れ様ぁ!』 スピーカー越しに届く、 君の柔らかな声。 『ねぇ聞いてー!』 今日あったことを、 君は一生懸命に話してくれる。 仕事であった小さな愚痴。 コンビニで見つけた新作。 どうでもいい失敗談。 僕は頷くだけだけど、 君は満足そうに次の話題へ。 そうして、 ひとしきり話し終わると。 沈黙が訪れる。 だけど、 不思議と嫌じゃない。 君は何かをしていて、 僕も別のことをしている。 話さなくても、 そこに居る。 たまに。 『寝たのー?』 なんて確認が飛んできて。 『起きてるよ』 そう返すと、 君は安心したように笑う。 いつも君は、楽しそうだ。 きっと。 言葉がなくても、 誰かがそこに居てくれるだけで。 人は、少し安らげるのだと思う。
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