題名『エルディアブロ』 カクテル言葉:気を付けて 少しでもお楽しみ頂けたならば重畳です。 ※アレンジ・アドリブ大歓迎です。 以下、本文。 🥃✽.。.:*・゚ ああ、もう! まったく、じれったいですねぇ。 何を迷っているのです? 〔彼/彼女〕を欲しがるその心のまま、今のパートナーから奪ってしまえば良いではありませんか。 手ならばいくらでも貸しますよ? 『鞦韆(しゅうせん)は 漕(こ)ぐべし愛は 奪うべし』という、先達(せんだつ)の詠んだ、有り難い一句がありますでしょうに。 ……え? ああ、確かに『羅(うすもの)や 人悲します 恋をして』という句も有りましたねぇ。 しかし、こんな短歌も有りましたよね? 『柔肌(やわはだ)の 熱き血潮(ちしお)に 触れもみで 悲しからずや 道を説(と)く君』と、自身の燃え盛る恋心を、情熱的且(か)つストレートに歌い上げた一首(いっしゅ)が。 ……まあ、そうですね。 ですが、「弱々しく、頼りない」と称された彼女も、和歌にして吐き出さなければ耐(た)え難(がた)い程の、熱く苦しい思いを抱えていた。 『いとせめて 恋しき時は ぬばたまの 夜(よる)の衣(ころも)を 返してぞ着る』という歌からは、〝夢の中で好きな人に会える〟という、当時、巷(ちまた)で流行していたらしい呪(まじな)いに縋(すが)ってまでも「夢でもいい! 恋しい人に会いたい!」という、乙女の熱い恋心が読み取れますのでね……。 ここまで話を広げておいてなんなんですが、【壱人称】は一向に構わないのですよ。 どんな選択をしようと、【弐人称】の恋愛ですし、【弐人称】の人生ですから。 恋に恋する『鳴かぬ蛍』となるか、愛し愛しと〔囂(かまびす)しい/喧(やかま)しい〕程『鳴く蝉』となるかは、【弐人称】次第です。 ただ、どうか悔いの無い生をお過ごし下さい。 悪魔と契約した者は、生きても死んでも、〔決して『救われない』のですから/魂が救済される日は来ないのですから〕。 🥃✽.。.:*・゚ 本文は以上です。ご覧頂き、誠に有難う御座いました。皆様からのご投稿及びご感想を、心よりお待ち申し上げております。 また、細心の注意を払ってはおりますが、誤字脱字などが有りましたら、是非、台本のコメントにてお知らせ頂ければと存じます。ご協力のほど、どうぞ宜しくお願い致します。
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