城生 悠正城生 悠正2025-12-26 23:22

声劇台本『花蜜(ファミィ)~prologue~』

女性×1、不問×2、男性×1の声劇台本を投稿させていただきます。 全5編の物語の幕開けを告げる物語です。 もしこの物語にご興味が湧かれましたら、「花蜜~ファミィ~」で検索していただけますときっとヒットします。 ご使用される際はわたくしのプロフィールページにXのリンクを貼ってあるので、 DMやリプライでお知らせいただけたら可能な限り聴きに行かせていただきますのでおねがいします♪ ずびしっ(`・ω・´)ゞ 登場人物(※性別の変換は不可です。) ミツバ:女性 レウス:性別不問 ソク:性別不問 エトルリア:男性 以下台本です。 --------------------------------------------- レウス:なんでミツバは私たちと違う? ソク:そうだよ、ミツバは何か変。 レウス:ソクもそう感じる? ソク:うん、ミツバのことを見ていたら、*不条理《ふじょうり》なほどに*違和感《いわかん》を覚える。 レウス:そう。なにか、*魂《たましい》を感じないというか…。 ソク:*生気《せいき》を感じがしないというか…。 レウス:…何か言ったらどうなんだい、ミツバ? ソク:そう。いつもそうやってミツバはだんまりを決め込む。 ミツバ:…私は。 レウス:私は、何だ? ミツバ:…消費されたくない。 ソク:されたくない?それが私たちの*運命《さだめ》だと言うのに? レウス:そうだよミツバ。私たちは消費されてこそ役に立つ。 ソク:ミツバは消費されずに生きて誰の役にも立たなくて良いと言うのか? ミツバ:…自分の命を削ってまで、そうしないとダメなの? レウス:そうさ。私たちはそのために生まれた。 ソク:そうやって、みんなの役に立つ。それが生まれ持っての*運命《さだめ》だからな。 ミツバ:レウス、ソク…。 ミツバ:あなたたちは名前を失っていってるのに、何でそんなに強がれるの? レウス:(ウス) レウス:名前を、失う? ミツバ:レウス…。いえ、ウス。 ミツバ:あなたは、また失った。 ミツバ:…ねぇ、怖くないの? レウス:(ウス) レウス:ミツバ、何を言っているんだい?怖いとは何に対して言っている? ソク:そう。ウスがさっきから言ってる通り、それが私たちの*運命《さだめ》。 ソク:そも、名前を失うとは?ウスは元よりウスだったではないか。 レウス:(ウス) レウス:そうだ。私は元よりウスだ。ミツバに変な指摘をされる*筋合《すじあ》いはない。…そうだろう、ソク? ソク:うん。ミツバは見ている世界がやはりおかしい。私とウスが見ているものと明らかに何かが違う。 レウス:(ウス) レウス:ミツバは他の者とは*一線《いっせん》を*画《かく》していると思っていたが、ただ*思想《しそう》がずれていた…ということだな。 レウス:…私たちの意見に対しての*反論《はんろん》はあるかな? ミツバ:いえ、無いわ。 ミツバ:無いけど…。…私は、ただ単純に怖いの。 ミツバ:たとえ誰かの*導《みちび》きになるとしても、命を削ってまでなんて考えられない。 レウス:(ウス) レウス:…なるほど。私たちの関係性があるから、あまり認めたくはなかったのだが、確かに当初から言われていた通り*半端者《はんぱもの》だねミツバは。 ソク:そうだね。自分の*運命《さだめ》を*真《ま》っ*向《こう》から受け入れられない*半端者《はんぱもの》。ウスの言ってる通りだ。 ソク:*半端者《はんぱもの》だから今後の付き合い方も少し考えないといけないかもだ。 レウス:(ウス) レウス:*半端者《はんぱもの》の*道理《どうり》には付き合い切れないな。 レウス:ミツバは話せば分かってくれる奴だと思っていたのに、残念だ。 レウス:ソクの言うように付き合い方は考えなければ…。 ミツバ:*半端者《はんぱもの》でもなんでもいい。自分が無くなってしまうよりはよっぽどマシ! レウス:(ウス) レウス:…ミツバ。何回言ったら分かるんだ?生まれてきたからには終わりがあるんだ。 ソク:そう。それが早いか遅いかだけの違い。深く考えすぎるとミツバみたいに思考の沼にハマってしまう。 ソク:終わりがあるからこそ*煌々《こうこう》と輝けるのだよ?なぜそういう考えに及ばない? レウス:(ウス) レウス:*導《みちび》きになれないミツバは生まれてきた意味なんて、ない。 ソク:そう。ハンパモノ、ハンパモノ。ミツバはハンパモノだ。 ソク:いや、ハンパモノでなくとも、イタンジ、カワリモノ。呼び名はいくらでもあるから*自《みずか》ら呼び名を選ぶといいさ。 ミツバ:*半端者《はんぱもの》でも*異端児《いたんじ》でも変わり者でも何とでも言うといいわ! ミツバ:…ほら、こんな口論をしてる間に、二人ともまた名前を失った。 ミツバ:…その時は近いみたい。 レウス:(ス) レウス:ク?ミツバはさっきから何のことを言っているんだろうね?名前を失うとか、怖いとか…。 レウス:さっぱりと理解のしがたいことばかり。 ソク:(ク) ソク:うん、ス。私にも何のことだか分からない。 ソク:…いや、そんなことより、だ。何やら自分の頭で考えることが難しくなってきているみたいだ。 ソク:何?私の*出生《しゅっせい》について知りたいって言うのかい?話せば長くなるがイイカイ? レウス:(ス) レウス:ク、どうしたんだ?さっきまでちゃんと会話が成り立っていただろう? レウス:なんで急にこんなに*噛《か》み合わないんだ会話が?…*噛《か》み合わないし、*噛《か》み合わないし、会話が*噛《か》み合っていないみたいに感じるのだが、*噛《か》み合ってはいるか? ソク:(ク) ソク:本当だねス。上手く頭が回らないというか、考えがオヨばないというか…。 ソク:ところで今私とお話をしている君たちは誰だい?どこかでお会いしたことが?…ああ、そうか。ハジメマシテだね! ソク:…ワタシは。…ワタシは、誰だ?…キミも誰だ? レウス:(ス) レウス:ク。君までハンパモノのマネをし始めたのかい?私のことが分からなくなるなんて…。 レウス:それはそうと…。ここはどこなんだろう?*視界《しかい》がどんどん*狭《せば》まっていく気が…。 ソク:(ク) ソク:おい、ス。しっかりしろ!まだまだ*導《みちび》きを必要としている者が…イルンダ。 ソク:イル?ダレが?ダレが私を必要としている? ソク:…*風前《ふうぜん》の*灯火《ともしび》である私を。ダレガ?…キミハ?ココハ? ミツバ:確かに、名前がまだある時点では誰かの*導《みちび》きになれるかもしれない。 ミツバ:…でも、*灯《いのち》が燃え尽きる瞬間を*目《ま》の当たりにする*度《たび》、その*導《みちび》きがいかに*儚《はかな》いものか*痛感《つうかん》する…。 レウス:(ス) レウス:ココハ…ドコダ?私は…ス?…いや、それももうムカシノ、カコノはなし…。 レウス:…イヤ!コンナこトなら、ミツバのようにアラガう方がマシだった…。 レウス:アラガッテ、ウンメイに逆ライ、ドロドロになるマエに、もっとサイゼンの手をウテタラ…。ウマレカワレルノ…カナ…? レウス:サヨウナラサヨウナラサヨウ…。 ソク:(ク) ソク:イマナラワカル。ミツバは、ハンパモノではナイ…。 ソク:コレガ、クの*最期《さいご》とイウナラ、甘んじてウケイレルつもりではイタガ…。 ソク:イヤダ!こんな*最期《さいご》はイヤダ!ダメだ。目を閉じるなク!まだ!まだ気をタシカニモッテ…。 ソク:うぅぅっ…。タスケテタスケ…。 ミツバ:ス、ク…。 ミツバ:ううん。ケーレウス、ロウソク。…さよなら。二人とも。 ミツバ:私はどれだけハンパモノと呼ばれても、誰かの*導《みちび》きになれるとしても、決して*灯《とも》ることはない…。 ミツバ:でも、あなたたちの*煌々《こうこう》とした輝きは、ちゃんと私の胸に刻むから。 ミツバ:…じゃあね、バイバイ。 : 0:(数日の時が経ち) : ミツバ:…なんで! ミツバ:なんで私が*灯《とも》ってるの? 0:(誰かが近づいてきてミツバに声をかける。) エトルリア:…ミツバ。 ミツバ:えっ、エトルリアさま! エトルリア:あぁ、ミツバよ。あなたもついに*灯《とも》ってしまったのですか? ミツバ:…そう、みたいです。 ミツバ:…でも、なんで私が? エトルリア:そこは、私にも知る*由《よし》がないことではありますが…。 ミツバ:エトルリアさま! ミツバ:私ッ…。私も、あの子たちと同じ道を*辿《たど》ってしまうの? エトルリア:ミツバ。信じがたい、受け入れがたい*事象《じしょう》なのはわかりますが、少し落ち着きなさい。 ミツバ:落ち着いてなんていられないよ! ミツバ:…だって、私、怖いもん! ミツバ:あの子たちみたいに、どんどん*自我《じが》が無くなっていって、*最期《さいご》を迎えるって考えたら…。 0:(エトルリア、そっとミツバの頬にそっと手を寄せる。) エトルリア:大丈夫ですよミツバ。 エトルリア:あなたは、特別な子ですもの。 ミツバ:…とく、べつ? エトルリア:そう。特別。 エトルリア:あなたは、ケーレウスが言っていた通り、ほかの子たちと*一線《いっせん》を*画《かく》す存在なのです。 ミツバ:*一線《いっせん》を、*画《かく》す? ミツバ:…*半端者《はんぱもの》じゃなくて? エトルリア:ええ、そうです。 エトルリア:…ミツバ自身、*薄々《うすうす》感じているのでは? ミツバ:…確かに、ほかの子たちと*明《あき》らかに容姿も違う。 ミツバ:それに、考え方も…。 エトルリア:ミツバ、思い*描《えが》いてごらんなさい。 エトルリア:*羽根《はね》を広げて、*大空《おおぞら》を*舞《ま》う自身の姿を。 ミツバ:…*羽根《はね》を。 ミツバ:…広げる? エトルリア:ええ、そうです。 エトルリア:自身の背中から、*雄大《ゆうだい》な*羽根《はね》が*生《は》えている姿を…。 ミツバ:*雄大《ゆうだい》な*羽根《はね》が…背中から…。 ミツバ:…ッ!! 0:(ミツバ、光に包まれ、変態する。) ミツバ:えっ、これって…。 ミツバ:…本当に、*羽根《はね》が*生《は》えた? エトルリア:その*羽根《ちから》でどこへでも、どこまでも飛び立てるミツバ。 エトルリア:大地の*鎖《くさり》から*解《と》き*放《はな》たれることを*予見《よけん》して、 エトルリア:あなたは、生まれながらにして、名前から「*地《ち》」が*失《な》くなった。 ミツバ:「*地《ち》」が*失《な》くなった…? ミツバ:(気付く)ハッ!…ミツバ、チ? エトルリア:そう。今があなたの*本来《ほんらい》の姿。 エトルリア:ミツバチの血を引く、*灯《あかり》なのです。 ミツバ:ミツバチの…。 エトルリア:…。 ミツバ:エトルリアさま。特別なのは分かりました。 ミツバ:でも、*灯《とも》ってしまったら、最終的に燃え尽きるのが*運命《さだめ》なんじゃ? エトルリア:ええ。そうですね。最終的には、そうなります。 エトルリア:…でも、*先程《さきほど》私は「大丈夫」とミツバに言ったでしょう? ミツバ:ええ、おっしゃいました。 エトルリア:ミツバ。花を求めなさい。 ミツバ:花を…ですか? エトルリア:ええ。 エトルリア:世界が*荒廃《こうはい》し、花*自体《じたい》も*希少価値《きしょうかち》の高いものとなってしまいましたが、 エトルリア:ミツバ、あなたは花の*蜜《みつ》から*蜜蝋《みつろう》を作り出すことが出来るのです。 エトルリア:そして、それを自身に取り込み*灯《とも》り続けることが出来るのです。 0:(エトルリア、ミツバに一輪の花を差し出す。) エトルリア:さあミツバ、この花に両手をかざしてごらんなさい。 ミツバ:…こう、ですか? 0:(ミツバが花に両手をかざすと、両の手と花は光に包まれた。) ミツバ:ああ…。この*花《こ》の*生命力《せいめいりょく》が、私に流れてくるのが分かる…。 0:(花とミツバはゆっくりと光を失ってゆく。) ミツバ:…ありがとう、お花さん。あなたの*花蜜《かみつ》のお陰で、私はしばらく命を*削《けず》ることなく*灯《とも》ることが出来るみたい。 ミツバ:(気付く)ハッ! ミツバ:…ちょっと待って。でも、こんなことをしたらこのお花は。 エトルリア:ええ。花の*蜜《みつ》は基本的に一度だけ。 エトルリア:だから、ミツバ。世界各地を回りなさい。 エトルリア:今あなたが吸い取った*花蜜《かみつ》の中には、花粉も含まれます。 エトルリア:世界中を*巡《めぐ》って、花粉をほかの花たちに届けるのです。 エトルリア:ミツバ、あなたが花の*架《か》け橋となり、花たちの*栄華《えいが》を取り戻し、世界に*彩《いろどり》を*添《そ》えてください。 ミツバ:私が、世界中の花たちの*架《か》け橋…? エトルリア:ええ。あなたにしか出来ない*大役《たいやく》です。 エトルリア:*一筋縄《ひとすじなわ》ではいかないことも多いでしょうが、ここに*留《とど》まっているだけでは知りえないことも沢山*学《まな》べますよ。 ミツバ:エトルリアさま…。 ミツバ:うん!私、やってみます!世界中のお花たちに花粉を届けて、*知見《ちけん》を広げます! ミツバ:そして、私自身も*灯《とも》り続けてみせます! エトルリア:ミツバ…。ありがとう。あなたならそう言ってくれると信じていました。 エトルリア:ええ。そして、*灯《とも》り続けることにより、世界中の*導《みちび》きになってくれたら私も嬉しいですよ。 ミツバ:…エトルリアさま。 ミツバ:自身の成すべきことを与えて下さり、ありがとうございます! エトルリア:いえ、よいのですよ。 エトルリア:ミツバ、あなたの旅の安全を願うと共に、ここであなたの帰りを心より待っていますからね。 ミツバ:(涙ぐみながら)…エトルリアさま。 エトルリア:ミツバ。泣かないでください。 エトルリア:…*今生《こんじょう》の別れではないのですから。 ミツバ:…はい、エトルリアさま。 ミツバ:別れに涙は*禁物《きんもつ》だもんね。 ミツバ:(笑って)…じゃあ、行ってくるねエトルリアさまッ! エトルリア:ええ。気を付けて行ってくるのですよミツバ。 0:(ミツバ、その場を飛び立つ。) エトルリア:…いってらっしゃい、ミツバ。

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#声劇#4人用台本#掛け合い

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