登場人物 来栖(くるす)(女)【解明師】 きー君(男)【収集屋】 僕(ぼく)(男・女)【雑用係】 牧瀬 紗良(まきせ さら)(女)【依頼人】 前回の続きからとなります、ニュアンス、読み方の変更などなど、自由にして頂いたら… フリー台本みたいな物なのでなんなりと…ご自由にお使いくださいまし ーーーーーー 牧瀬「……花火師だからこそ……ですか?」 来栖「ああ、花火師だからこそ……だ ……実を言うとだね、銃弾と言うものは……必ずしも【銃】の中に入れないと【打てない】という訳でも無いのだよ…… 知っているかい……? ……銃弾を例えば……筒状の形をした鉄材……いわゆる【鉄パイプ】と言うものだ その中に、銃弾を入れたとして……そして、ハンマーやなんかで叩くと……銃弾は物によっては発射が可能なのさ」 牧瀬「……え、ええと……それは……なんの関係が……?」 僕『突然来栖さんが鉄パイプとハンマーだけで、銃弾の種類によっては発射が可能と言う話をし出し、牧瀬さんは困惑している ……一体なんの関係があり……そんな話を』 来栖「更に言うとだよ、銃弾と言うのは……それだけ単純な構造な物が多いのさ 銃本体は様々な用途に向けて……破壊力に優れた物、連射力に優れた物、狙撃に適した物……等、複雑かつ緻密に設計された物ばかりだが…… 銃弾だけは、どんな種類の銃弾でも……ハンマーで叩かれ雷管が中の火薬に着火し爆発し、その衝撃で弾頭が打ち出される……同じ様なルールで構成されてる ……だから、この銃弾の理屈が理解出来てる者が居れば、【銃弾】や【銃】が無くても 【銃】と同等な殺傷力のある物を、作り出せる人間は居る」 牧瀬「……っ……まさか……それって」 来栖「……花火師の才を持ち合わせていた……滝沢総司……彼であったら……生み出せたんじゃないか……? 銃本体も銃弾も無くとも……その道具をね」 牧瀬「……ど、どうやって」 来栖「……例えば、鉄パイプ……それはほんの数十センチもある短い物で構わない その反対面の穴部分に、花火等に用いる火薬と、マッチ棒の先端の着火剤部分を削ったものを混ぜ込んだ物を詰め込み塞ぐ……そして反対面の穴から……そうだな……例えば……、軽いが硬さを兼ね揃えた……尖らせた【鉛】や何かをね ぴったりなサイズに削り入れて……、火薬を詰め込んだ側面をハンマーで叩けば……上手く行けば、ハンマーと鉄パイプがぶつかった衝撃で火花が立ち それが火薬に引火し爆発し……その衝撃で、鉛は鉄パイプの中から、まるで打ち上げ花火……銃弾の様に飛び出す…… だけど……銃に用いられる銃弾が通り抜けるバレルと呼ばれる部分には……銃弾が真っ直ぐ飛んで行くよう軌道を整える溝や凹凸があり……銃弾は真っ直ぐ飛んで行くが 今さっき説明をした鉄パイプ、火薬、鉛の銃モドキじゃ……マトモに弾は真っ直ぐ飛びはしない 仮に人に向かい撃ったとしても、致命傷に至る程の傷を与えられる威力も無いだろう」 僕『……それじゃあ……意味が無いんじゃ そう言いそうになる、その時、来栖さんは畳み掛ける様に言う』 来栖「でも……鉄パイプの先端……つまりは発射口……その部分を、対象に【押し当てたまま撃ち出せば】…… 人の頭蓋骨を簡単に砕き、頭を突き抜ける位は造作の無い殺傷力を、生み出すだろう」 牧瀬「っ……」 来栖「……遺体の周りに、銃も薬莢(やっきょう)が転がっていなかったとしても…… あったんじゃないか……?例えば、彫刻作品や何かに使う……ハンマーと、数十センチ位の短い筒型の鉄パイプや何かが…… 鉛や火薬……それは、花火師でもあった滝沢だからこそ、アトリエに有った……そうじゃないか? ……多分、滝沢程の創作者であれば、僕が今説明した銃モドキを直ぐに再現し 着火し易い火薬の調合や、鉛の加工も可能だった筈……恐らく警察も誰も気づかなかっただけで、滝沢の遺体の近くには……必ず鉄パイプ……ハンマーが転がっている筈だ…… 仮にそれがホントだったとしたら、『破裂音で気付くのでは?』そう思うだろうが…… 滝沢は『防音』にこだわっていたのだろう?防音とはアトリエ【外部】からの音だけでなく…… アトリエ【内部】からの音も、遮断しただろうね、それは……君達使用人や警備の方にも音が漏れない…… 滝沢が銃モドキで行った自殺……己の額に鉄パイプを押し当てハンマーで叩き……鉛により己の頭を撃ち抜かれ絶命したその時の音……それはかき消された ……円形の痣……鉄パイプの先端で突かれた様な打撲の痕があると言うのも……その時、ハンマーで叩きつけた衝撃で、額に鉄パイプが食い込んだ際に出来た物だろう…… さあ、これがまず1つ目の僕の証明…… 自殺に用いた凶器の正体に対する証明だ ……次は……何故自殺をしたのか……その【動悸】についてだ」 ーー続くーー
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