目潰し目潰し2026-04-18 13:19

声劇台本「たった1人の騎士団の国」♯fin

モノ←少年 エル←女性 ダルクル←男性 最終回です……ご自由にお楽しみください ーーー ダルクル(モノローグ)『……その日はいつもと変わらない平和な1日だった 俺は仲間と共に、国の周辺の警護に当たっていた 国の中は平和その物だった 作業に勤しむ農夫達 遊び回る子供たち ……このまま平和が続くと良い……ずっといつまでも、平和が……そう思っていたが その〝瞬間〟は突然にやって来た 「敵襲だ」、騎士団の叫び声した 俺は急いで現場へと走る ……すると、そこには丘の向こうより無数の黒い何かがこちらへ向かってくる様子が見えた 俺は直ぐに騎士団全員を国の中へ移動させた、防衛線を張り、この非常時を国全体に報告するように……と 俺はその場に1人残り、敵の姿が見えるまで待機する事にした ……だが……何かがおかしかった、丘の上に……黒い何かの軍団が迫るのが見えているが……それが……〝こちらに来ない〟 ……迫って来ている……押し寄せている……それは分かる……だが……姿が見えないのだった まるで……蜃気楼(しんきろう)のようだった そして……嫌な予感がした、俺の背後、国の中から、敵襲に向けて騒がしい音がしていたのが 次第に……〝悲鳴〟や〝発狂〟に変わっていたからだ 俺は迷った……目の前に実在しているのかどうか……分からないが……〝そこに見えている大軍〟から目を離し……国に引き返すかどうかを…… だが……俺は……ただならぬ嫌な予感に……国を引き返した…… そして……門を潜り……国の中に入ると……そこは…… 〝地獄〟だった 顔が紫色に変色し口から泡を吹き出しながら痙攣して倒れてる者…… 絶叫しながら走り回り、そのまま壁に頭から激突し、壁に血が飛び散り、地面に倒れ動かなくなる者 逃げ惑う者を、狂気まじりに笑いながら剣を振り回し追い回し……次々に惨殺を行う騎士団の者 地面に座り込み、何かを両手で掴み必死にそれを地面に何度も何度も叩きつけてる者……それはよく見ると…… 倒れている人の馬乗りになり、その頭を両手で掴み何度も地面に叩きつけているとこだった、その者はケタケタと笑いながら全身血まみれで……両手に地面に落ちたナイフを拾い上げ自分の首を切り裂き…… 俺は気が付くと、地面に突っ伏し、地面に向かい胃の中の全ての物を吐き出していた なにが起きたのか……? どうして……どうして……ついさっきまで……平和そのものだったのが……こんな……地獄に……? 俺は、振り返った すると……さっきまで丘の上に居た黒い何かが、夥(おびただ)しい数、俺の背後に立ち尽くし、俺を…… 俺を……〝見ていた〟』 ダルクル「っ……ぁ……あ゛あ゛ああ……!ああ……ぅ……あああ……!!!!!」 凄まじい慟哭(どうこく)を上げるダルクル モノ「……ダルクルさん」 ダルクル「……殺して……!殺して……くれ……!!!頼む……殺して……殺してくれぇ……!! ……う、ぁあ……あああああ!!」 エル「モノ……ダルクル殿は……」 モノ「……僕はアナタを殺せない……殺したくはない…… でも……生き残りたいのなら……どうか……僕たちと」 ダルクル「……ぁ……あ……殺して……くれ」 エル「……モノ」 モノ「……行こう」 モノはダルクルの首からダガーを離し、腰のバックルへ収め、2人はそのまま、国の方へ向かい歩き出す…… エル「……これは」 モノ「……なるほど……ね……こういう事だったんだ」 エル「……全員……〝死んでいる〟」 モノ「……あの鎧の死体……ダルクルさんの仲間……だね、きっと」 エル「……まさか……本当は……既に国は攻め落とされていた……と言うこと……?」 モノ「……いや……多分違う」 エル「……え?」 モノ「……ここからは〝口を布で隠しながら〟進むよ……」 エル「く、口を……? ……分かりました」 2人は口元を布で覆い隠しながら進む、国の中には、無数の遺体と、乾いた血糊が溢れている エル「……見て 」 モノ「……ん?」 エル「……本当でしたのね ……この中でだけ……〝植物は育つ〟というのは」 エルが促す先には、死体の山の中に、咲き誇る、緑や花々の姿があった モノ「……国も抜けたし……ここまで来たならもう、大丈夫だ……布は外しても良いよ」 エル「……はい」 モノ「……もう少しで、目的の荒野は見えてくるよ さあ……行こう」 エル「……モノ……あの国は……ダルクルさんの身に……何があったのでしょうか……? それに……どうして〝口を塞ぐ〟必要が……?」 モノ「……確証は持てないけど……多分原因は」 そう2人が話していると、背後から轟音が鳴る エル「っ……ば、爆発……!?」 モノ「……アレは……〝国があった辺り〟……だ 黒い煙に……赤い……アレは……〝溶岩〟……だ 」 エル「……それって」 モノ「……〝噴火〟……だね ……ダルクルさんから聞いた……あの話は……〝本当〟だったと言うことだよ」 エル「……本当に〝火山〟だった……と言うこと…… 」 モノ「うん…… あの国の中だけ、花や木々が咲き誇っていたのは……あの部分が火山土があって……栄養が豊富だった……そう言うことだろうね」 エル「……〝敵〟と言うのは」 モノ「……火山ガスって現象は知ってる? ……噴火前やなんかに活発に発生するガスらしくて……空気より重たい物質で 〝谷〟みたいな凹んだ地形に溜まりやすいらしいんだ…… あの国……周りに岩の壁があった……上から見たら筒状(つつじょう)の形で……正にガスが貯まりやすい地形だった」 エル「それは……どんな悪影響があるんですか……?」 モノ「……身体に悪影響を与えて 更に酷くなると……〝幻覚症状〟を与え もっと酷くなると……〝即死〟もする……」 エル「……本当は存在しない……〝敵〟が〝幻覚〟で見えていた……」 モノ「……そういう事……だろうね あの国の惨状は……多分ガスの瘴気に触れた人々が……と言うこと……かな」 エル「……ダルクル殿は…… 」 モノ「……分からない……けど……あの噴火で……あの場に居たのなら……多分助かってない…… ……けど……それが……本人も望むこと……だろうね」 エル「……望むこと」 モノ「……うん 僕達は……事が起きた後を見てきたけど…… ダルクルさんは……多分あの場の……当時の惨劇を目の当たりにしたから……僕に殺してくれと言った…… でも…… ……でも……今はきっと…… ようやく……〝救われた〟……そう思ってるのかも……たった1人だけ……残された苦しみからね」 終わり

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#声劇

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