蜂乃巣ゆん蜂乃巣ゆん2026-06-08 15:38

神様の、確率。

待ち合わせの最中に、 君を見かけた。 卒業以来、会っていなかった君。 駅前の人混みの中でも、 すぐに分かった。 ……綺麗になっていた。 もちろん、あの頃だって可愛かった。 でも。 なんて言えばいいんだろう。 洗練された、 大人みたいな素敵さがあって。 少しだけ。 知らない人みたいに見えた。 声をかけようと思えば、 かけられたのかもしれない。 「久しぶり。」 たったそれだけ。 だけど僕は、 動けなかった。 君の隣に立つ自分を、 うまく想像できなかったから。 あの頃のままなのは、 僕だけなのかもしれない。 結局、僕は何も言えないまま。 待ち合わせ相手と、 その場を離れた。 人生って、不思議だ。 何億分の一みたいな確率で、 また君に会えた。 神様がいるなら、 こういう偶然を作るのが好きなんだろう。 でも。 再会の奇跡をくれたくせに、 「話しかける勇気」は 入れ忘れたらしい。

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#朗読#朗読#ゆんの台本

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