黒須木ヤト黒須木ヤト2025-12-21 16:01

【朗読】記憶の中の電飾

⚠️コエミーイベント参加時の注意⚠️ 音声投稿時、アナタ自身もタグに『クリスマス』を入れないと参加資格が付与されないみたいです!ご注意を! (※クリスマスのお題を読むだけでは紐付けがされない模様) 不安な人は、公式バナーの『こえ一覧』から自分の投稿作品が入っているかを検索してみよう! 《台本の概要》 賑わう街あかりの、影の部分をそっと照らしてみました。 《ルール》 好きに読んでください。一人称や言い回しの変更もOKです。 《お知らせ》 クリスマスまでに間に合えば、本気ボイスドラマを2本公開します(YouTube)。 毎年数本作ってますので、ご興味などございましたら黒須木ヤトのXをフォローお願いいたします! ***《ここから台本》*** 【記憶の中の電飾】 クリスマスの夜。
仕事帰りに歩く商店街で、私は立ち止まった。
点いているはずの電飾が、半分しか光っていない。
街は今年も同じ顔をしているのに
ここは、気付けば随分と変わってしまった。 いつから消えていたんだっけ…?
考えるほどに、色の抜けた場所ばかり目に入る。
昔はもっと眩しかった気がする…なんて思うのは
たぶん私の記憶が勝手に盛っているだけだ。 この通りを歩くと、毎年思い出す。
誰かと並んで歩いた夜のこと。
名前はもう曖昧で、声も思い出せない。
それでも、笑い合った感触だけが残っている。 店が減った。
シャッターが増えた。
理由は分かっている。
ここが変わったんじゃない。
人が、それぞれの場所へ行っただけだ。 私も、その一人だったはずなのに
こうして毎年、同じ夜に、同じ通りを歩いている。 消えた電飾を眺め、そっと触れてみる。
冷たいはずなのに、不思議と温かさを感じた。 失ったものは確かにある。
でも、全てが消えたわけじゃない。
まだ私は思い出すことができる。 今は、それだけで十分だと思えた。 fin ***《ここまで台本》***

28
#朗読#クリスマス#季節を詠むシリーズ

回答一覧0

まだ回答がありません

最初の回答者になってみませんか?