はぐ兄はぐ兄2026-03-19 04:52

雨が涙を隠すから

​【登場人物】 ​振られたばかりの少女。 強がりだが、心はボロボロ。 ​ 以下台本↓ ​(激しい雨の音。自分の足音だけがぺたぺたと響く) ​「……あはは。本当に降ってきちゃった。 ……天気予報、今日は外れるって言ったのに。」 ​(足を止める。雨粒が顔を叩く音) 「傘、持ってないの知ってて……。 あんなところで、あんなこと言うかな……普通。」 ​(一息ついて、震える声で) ​ 「『ごめん、好きな人ができた』……。 ……何それ。聞き飽きたドラマのセリフみたい。 もっと他に、なんかあったでしょ? 私の嫌いなところとか 直してほしかったところとか……。」 ​(少しの間。感情が込み上げてくる) 「……言いたいこと、山ほどあったのに。 いざとなったら、 『わかった、幸せになってね』なんて……っ、 なんで私、あんな可愛いフリしちゃったんだろ。 ……バカみたい。」 ​(雨脚が強まる) 「ねえ、見てよ。 今、私……最悪な顔してるよ。 メイクも落ちて、服も張り付いて……。 君が『守ってあげたい』って言った面影、 どこにもないよ。」 ​(こらえていた涙が溢れ出し、声が湿っぽくなる) 「……よかった。雨で。 ……雨が、全部流してくれるならいいのに。 記憶も、声も、……君にもらった指先の温度も。 全部、この排水溝に流れて消えちゃえばいいのに……っ。」 ​(嗚咽。雨の音に混じって、静かに泣き崩れる) 「……嘘つき。……大好きだったのに……。」 ​(雨の音だけが残り、フェードアウト)

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