題名『ホオズキ』 花言葉:偽り、欺瞞、心の平安。 少しでもお気に召して頂けたならば重畳に存じます。(『ブドウ』と同じ街です。) ※アレンジ・アドリブ大歓迎です。 以下、本文。 ―― こんばんは。 いやぁ、外国人街って、異国情緒溢れる胡散臭さがあって、とってもドキドキワクワクしますよね~。 ……ああ、別にディスってる訳じゃあないんですよ。 寧(むし)ろ讃(たた)えているんです……。 ほら、そうこう言ってる側から、鼻先を擽(くすぐ)るスパイスの香り! こんな香り、初めて嗅ぎましたよ! それに店先に並んだ雑貨に、店主及び買い物客の纏った衣服に、飛び交う異言語! 《ト書き:うっとりとしたように溜息を吐く》 まったく……、つくづく同じ国とは思えない! ……くぅっ! ……いいっ! 実にいいなぁっ……! もっとも……、異様な雰囲気の場所は、心当たりがありますがね……。 頭狂都(とうきょうと)・心咒窶区(しんじゅくく)・禍振鬼町(かぶきちょう)って……、トコなんですがね? ……おや? 何か思い出でもおありですか? ……いえ。その様なお顔をしておられたので、何かあるのかなぁ~? とね。 《ト書き:少し長めの間》 そういえば、先日……そこから〝鼠〟が一匹逃げ出したから、捕まえてくれないかとの依頼があり、受けたのですが……、【弐人称】で間違いなさそうですね? 案外近場に居たんで、拍子抜けしちゃいましたよ。 まあ、たとえ地球の裏側まで逃げたとしても、放たれた〝犬〟は、必ず【弐人称】を見つけ出したでしょうけど……。 【弐人称】、【壱人称】に見つけられて良かったですね~? これが他の奴だったら……、ど~ぉなってたことか……。 《ト書き:少し長めの間》 ……それで? どうして逃げ出しちゃったんです? 仕事の内容が気に入りませんでしたか? 上司や同僚やお客様が糞でしたか? 良ければ、お茶でも飲みながら、ゆっくりじっくりと、お話を聞かせて下さいな。 場合によっては……、お力になれるかもしれませんので、ね。 さ……、どうぞこちらへ……。 ―― 本文は以上です。ご覧頂き、誠に有難う御座いました。皆様からのご投稿及びご感想を、心よりお待ち申し上げております。
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