﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌ ぼくは 君が思うほど 器用に嘘をつけるわけじゃない。 前に出るたび 胸の奥は 君と同じ形で軋んでいる。 君を守るみたいな顔をして 本当は ぼく自身が 誰よりも守られたくて 震えているだけなんだ。 君は ぼくを利用していると言うけれど ぼくも同じだ。 君がくれた影に隠れていないと 息の仕方すら忘れてしまう。 ぼくは嘘で世界と繋がる。 でも その嘘の隙間に かすかにこぼれる君の声が いつもぼくを立たせてくれる。 嘘をつくたびに 情けなさと後ろめたさで 喉の奥が苦くなるけれど それでも ここに留まりたい。 君がぼくに頼るように ぼくもまた君に頼っている。 ひとりでは歩けない 臆病者同士が 寄りかかって ようやく立っている。 いつか 君が強くなるその日まで ぼくは ぼくの嘘で道を照らす。 たとえそれが不格好でも 君が歩き出す光だけは 嘘にならないように 寄り添い続けると誓う。 ﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌
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