朗読台本「僕の個性」

﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌ ※この台本はフィクションです。 登場する人物は架空であり、 実在の方とは関係ありません。 ﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌ 僕は"たいやき"。 店先で焼かれる "たい焼き"たちとは違う。 店先には 粒あんだけじゃなくて カスタードもチョコも 抹茶もあって どんどん新しい世界が 広がっている。 でもね。 僕の中身は··· いつも僕は 「中身？僕は小麦粉で できてるんだよ」って 自己紹介する。 ほんの少しの照れ隠しは内緒。 だって 甘いだけが "たいやき"じゃない。 僕だって 生活していく中で 『"けんかしてうみににげこんだ" たいやきくん』みたいに 誰かと意見が合わなくて どこかへ逃げたくなる日だってある。 だけど 僕は食べられて終わりじゃない。 自分の決めた場所で 「僕はここにいるよ」と しっかりと声を残すために 生まれてきた。 僕には 僕にしか出せない味があって 誰とも違う 唯一無二の"たいやき"なんだ。 仲間たちと肩を寄せながら 「今日も僕の声は 届いてるかな」って思う。 それが僕の生き甲斐。 鉄板の上でもなく 海の中でもなく 僕は僕でいるために 素敵な仲間たちの輪の中で 今日も喉を潤しながら 楽しく過ごしている。 ﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌﹌