朗読台本「ないしょばなし:放課後の図書室 ―another― 」

登場人物：おれ（後輩くん） 形式：一人語り／朗読用台本 "偶然のいたずら"と"ないしょばなし" 好きな声優アーティストさまの 曲名をタイトルとして 違うシチュエーションで 作成しました。 --------------------------------------------------------------- 放課後の図書室 静けさの中で 眠気に負けて机に顔を伏せた。 誰もいないと思っていたのに 気配でわかる。 先輩がいる。 目を開ければ きっと微笑んでくれる。 でも その優しさに触れたら おれは隠しきれなくなる。 胸の奥に抱えた気持ちを 抑えきれなくなる。 偶然のいたずら。 そう思えば この時間も すぐに過ぎ去ってしまう 幻みたいなものかもしれない。 けれど 夕陽に照らされた 先輩の横顔を前にすると 心は素直に叫びたがるんだ。 「先輩も、ここに来てたんですね」 不意に声をかけた。 驚いたように笑ってくれるその表情に 胸が鳴る。 本当は "会えて嬉しいです" そう続けたかったけど その言葉は おれだけの ないしょばなし。 ----------------------------------------------------------------- ※参考:先輩目線 「ないしょばなし:放課後の図書室」 https://coemee.com/topics/y9ASqRbyyqAlhKsJMpp9H -----------------------------------------------------------------