登場人物:ぼく(先輩) 形式:一人語り/朗読用台本 --------------------------------------- 陽射しが少しだけ傾いて、 空の色が変わりはじめた。 風が肌に触れるたび、 季節の移ろいを感じる。 でも、ぼくの中ではまだ、 彼の笑顔が夏のまま残っている。 眩しくて、あたたかくて、 触れるたびに心がほどけていった。 彼の隣にいると、 時間がゆっくり流れていく気がした。 何も特別なことはなかったのに、 全部が特別に思えた。 彼の存在が、 ぼくの世界を明るく染めていく。 夏の精が、そっと魔法をかけたかのように 彼と過ごす時間は甘くて、やさしくて、 ぼくは何度も心を奪われた。 秋が近づいても、 彼の温度はまだぼくの中に残ってる。 季節が変わっても、彼と過ごした夏は、 ぼくの中で、ずっと終わらない。 --------------------------------------
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