城生 悠正城生 悠正2026-03-15 03:00

【企画台本】『喜びの別れ🏯』

まいどはや、城生悠正でっす(´∀`*)ポッ 当台本は、2026/03/08の『雑談コラボ枠(辞める辞める詐欺?)』にて、ソラ豆さんによりご提供いただいたテーマの台本です。 テーマは『喜びの別れ』です。 こちらは、城生悠正執筆分でございます。 では以下、本文です。 ----------------------------------------- 『この曲好きなんだよね。』 昼休み。 音楽室のピアノで、幼い頃から弾き馴れたその曲を奏でる僕に、 君は声をかけてきた。 『曲名ってなんだっけ?』 「ランティミテ。  …親密って意味かな?」 『親密…か。  とっても素敵な演奏だね。』 「ありがと。…でも、ただの息抜きだし、  こんな時間に人が来ると思ってなかった。」 『こんな素敵な演奏をする人と、親密になりたかったって言ったら?』 「(微笑)出来過ぎ。じゃないかな?」 その日から、音楽室での不思議な交流が始まった。 最初は、どこか壁があった会話のやり取りも、 顔を合わせる回数が増えるにつれ、ぎこちなさがなくなった。 好きな食べ物、得意な教科。 部活での事件や、飼っている猫の話。 時にお腹を抱えて笑い合ったりもしたし、 相手が落ち込んでいると見ると、励ましの言葉を掛け合ったりもした。 最終的に、自身のトラウマや、弱い部分をさらけ出せる関係にまでなった。 そんな折、親の仕事の都合で、また僕は、この国を後にしないといけなくなった…。 それを君に伝えた日…。 いつものようにあの曲を弾きながら、君に語りかけた。 「信じられる?この曲って長調なんだ。」 『長調って…明るい感じの曲のことだよね?  …全然そんな感じはしないけど。』 「そう。  長調と短調は、基本的に曲の終わりの音で決められるから。」 そう言って僕は演奏を中断し、曲の最後の和音を奏(かな)でた。 『ほんとだ。明るい音だ…。』 「だからさ、曲名とこの和音みたく、僕と君も最後にまた笑って再会できるよ。」 『そうだね。』 「だから、約束しよう。  再会した時には、最高の笑顔で迎え合うって。」 『うん。一生会えなくなるってわけじゃないし、  …これは、喜びの別れだね。』 「喜びの…別れ?  …そうだね。  この言葉を、胸に大切にしまって…。  いってくるね。」 『うん。いってらっしゃい。』 後から知ったんだ。 君の国ではこの曲を「別れの曲」と呼ぶことを…。 〜Epilogue〜 (以下、読んでも読まなくてもおk) 『フランスからの日本便…。  うん、時間は間違えてない。』 私は、キミを乗せた飛行機がこの地に降り立つのを待っていた。 その間(かん)、キミとの思い出とあの曲が頭の中をうるさいくらいに駆け回った。 タイヤが少しの白煙(はくえん)を上げて、重たい機体を私の元へと運んでくる。 高鳴る胸の鼓動が拍(はく)となって、頭の中の旋律と同化した。 その旋律に意識を委(ゆだ)ね、キミを待った。 (「あっ!」) 私のことを見つけたキミは、大きく右手を上げて駆けつけてくる。 「ただいま。」 キミの笑顔は、あの当時と全く変わっていなかった。 私は、喜びの感情を押し殺しながら言った。 『おかえり。』 と。 ----------------------------------------- 以上が本文です。 私以外の同タイトル作品もございます。 『#喜びの別れ』で検索可能です。 ご興味がある方は是非『#喜びの別れ』でお題投稿をしてみてください!!

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