この場所から、そっと離れていく。 日々の忙殺か。 あるいは、人間関係の崩壊か。 理由なんて、一つじゃない。 昨日まで隣にいた誰かも、 気づけば静かに姿を消していた。 あれほど賑やかだったこの場所も、 少しずつ静けさを纏っていく。 それでも。 僕は、この場所を失いたくなかった。 君が綴る文字を、 また読みたくて。 君が届ける声を、 もう一度聞きたくて。 誰かの作品に笑って、 誰かの言葉に泣いて。 そんな何気ない時間が、 どれほど大切だったのかを、 失いかけて初めて知った。 だから今日も、 誰もいない部屋に灯りをともす。 誰かが来る保証なんてない。 それでも、 灯火は誰かのためだけじゃなく、 消さないと決めた自分のためでもあるから。 遠くからふと振り返ったとき。 「あの場所は、まだある。」 そう思ってもらえたなら、 それだけで十分だ。 そして、いつの日か。 「ただいま。」 その一言とともに、 また君の声が響く日を待ちながら。 今日も僕は、 この場所の灯火を守り続ける。 いつか再び、 みんなの輝きが集まる、その日まで。
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